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2018 年度 実施状況報告書

現金保有のダイナミズムとキャッシュリッチ企業の投資行動

研究課題

研究課題/領域番号 16K17187
研究機関近畿大学

研究代表者

中岡 孝剛  近畿大学, 経営学部, 准教授 (50633822)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード量的緩和政策 / 金融機関の現金保有 / 中小企業の現金保有
研究実績の概要

本研究プロジェクトは我が国企業の現金保有の決定要因とそのダイナミズムを解明することである.本年度は昨年度に引き続き,論文の投稿ならびに改訂を行っているが,残念ながら査読付き雑誌への採択には至っていない.セミナーでの発表や学会発表を通じて,論文の質的向上に努め,査読付き雑誌への掲載を試みたい.また,執筆した論文はDiscussion Paperとして公開する予定である.この他,昨年度ワーキングペーパーとして取りまとめた現金保有の決定要因に関するサーベイ調査を学内紀要論文として発行した(近刊予定).また,テールリスクの簡素な計量モデル提示とバッファーとしての現金の役割を示した論文についても,学内紀要論文として発行した(近刊予定).


現在進行中の研究として,金融機関の現金保有行動の解明とそれがパフォーマンスに及ぼす影響の解明がある.我が国では,近年大規模な量的緩和政策が行われており,その結果として,銀行の現金保有とも言える日銀への預け金が蓄積されている.このような銀行の資産配分行動が我が国銀行業の生産性にどのような影響を及ぼしているのかは興味深い研究テーマである.現在進行中の研究では,データ包絡分析(DEA:Data Envelopment Analysis)の一つである裁量距離関数モデル(Directional Distance Function Model)を応用した生産性の測定を行っている.分析の結果として,我が国における量的緩和政策が銀行の現金保有を通じて生産性に影響を及ぼしていることが明らかになっている.この研究成果は生産性・パフォーマンス研究所(ラフバラー大学,イギリス)のセミナーで発表を行う予定である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究代表者が2018年9月より在外研究としてイギリスに滞在することになり,その準備等で十分な時間が取れず遂行が遅れが生じている.また,当該研究テーマは在外研究先での研究プロジェクトとは異なるため,時間配分に支障が生じた時期があった.

今後の研究の推進方策

セミナーやワークショップ,そして学会での発表を通じて論文の質的向上に努め,査読付き雑誌に投稿を行う.また,執筆した論文はDiscussion paperとして公開し,積極的な研究成果の発信を行う.

次年度使用額が生じた理由

研究の遂行が遅れており,また予定していた国際学会での発表ができなかったため,未執行の予算が生じた.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 国際共同研究 (2件)

  • [国際共同研究] ラフバラー大学(英国)

    • 国名
      英国
    • 外国機関名
      ラフバラー大学
  • [国際共同研究] ナバラ国立大学(スペイン)

    • 国名
      スペイン
    • 外国機関名
      ナバラ国立大学

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公開日: 2019-12-27  

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