| 研究課題/領域番号 |
16K17190
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| 研究機関 | 日本経済大学 |
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研究代表者 |
中川 充 日本経済大学, 経営学部(渋谷キャンパス), 准教授 (90638412)
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| 研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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| キーワード | グローバル・イノベーション / 実行プロセス |
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| 研究実績の概要 |
本研究は、グローバル・イノベーションの実行プロセスを理論的、実証的に解明することを目的としている。近年では、企業活動のグローバル化などに伴い、国や地域による境界が持つ意味合いは、ますます限定的になり、そのため、企業にとって、グローバルな規模で展開されるイノベーション(グローバル・イノベーション)は重要な課題となっているためである。
本研究は、3カ年計画で実施され、その初年度にあたる平成28年度の研究実績は、以下の２点に要約される。
第1に、平成28年度には、グローバル・イノベーションについて、関連する文献を収集・整理し、包括的に検討を行った。その際には、グローバル・イノベーションの「創出」と「実行」とを明確に区別して整理し、既存研究ではグローバル・イノベーションの「創出」に主眼が置かれており、「実行」については、十分に議論されていないことを確認した。
第2に、他の研究プロジェクトと共同の調査として、新興国の拠点を置く日系企業の海外子会社(現地法人を含む)に対して、ヒアリング調査を実施した。そこでは、グローバル・イノベーションの有無を確認するとともに、それらがどのようなプロセスで創出され、実行されたか(あるいは、されなかったか)について調査を行った。
これらの研究成果としては、平成29年度6月に学会で報告を行うことが決定しており、また、現時点までの調査、分析を踏まえ、論文を執筆中であり、近々に学会誌へ投稿する準備が進められている。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
既述の通り、グローバル・イノベーションの実行プロセス解明に向けて、関連する先行研究を収集し、検討を行った。さらに、別の研究プロジェクトでのヒアリング調査と合わせて、本研究の予備的なヒアリング調査も実施することができた。
一方で、調査先とのスケジュール調整などの問題から、当初に予定していたヒアリング調査のすべてを実施することは出来なかった。また、より明瞭な分析枠組みなどを導出することなど、今後に継続して取り組むべき課題は残しているものの、3カ年計画の初年度としては、概ね順調に進展しているといえる。
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| 今後の研究の推進方策 |
平成29年度には、複数企業へのヒアリング調査によりデータを収集し、「グローバル・イノベーションの実行プロセス」の解明を試みる。具体的には、先行研究のレビューを通じて分析枠組みを導出し、ヒアリング調査から得られたデータを用いて、比較分析を行う予定である。そのため、関連する文献の収集・検討を継続して行うとともに、積極的にヒアリング調査を計画し、実施する。
平成28年度と同様に、ヒアリング調査は、調査先企業とのスケジュール調整や、守秘義務などの問題から、計画通りに実施することが難しくなる可能性もある。そのため、関連する二次資料の収集も随時行い、また、その他の方法によるデータの収集も意識的に模索することで、リスクを低減するよう努める。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
既述の通り、本年度は、予定していた予備的なヒアリング調査のすべてを実施することは出来なかったものの、その一部については、着実に実施することが出来た。しかしながら、当該研究者が参加する別の研究プロジェクトと共同で調査を実施したことで、当初に予定した旅費を節約することが出来た。
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| 次年度使用額の使用計画 |
平成28年度に未実施となったヒアリング調査は、平成29年に実施するように、再度調整を進めている。当初から当該年度に予定していたものと合わせて、平成29年度の調査用の旅費を充実させることを計画している。
また、旅費は、上記の調査のみに限らず、国際学会への参加ならびに報告にも用いることを、あわせて計画している。
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