研究課題/領域番号 |
16K17230
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研究機関 | 滋賀大学 |
研究代表者 |
宮本 結佳 滋賀大学, 教育学部, 准教授 (00610239)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 直島 / 大島 / アートプロジェクト / 地域づくり / 景観 |
研究実績の概要 |
本研究では、近年日本の周縁地域における景観創造を通じた地域づくりの方策として注目を集めるアートプロジェクトの展開に焦点を当てる。過疎化や産業構造の変動など大きな変化に直面する現在の日本の周縁地域において、地域に存在する多様な資源を活用した「地域づくり」の重要性が高まっている。その中で、現代アートを媒介として自然環境・歴史的環境を保全し、それらを資源として活用する地域づくりが各地で活発化している。本研究は、多様なアクター間の連携を通じて、地域社会の変容を巧みに取り込みつつ、持続可能な形で地域づくりに寄与するアートプロジェクトの展開可能性について社会学的に考察することを目的とする。 日本国内の先駆例である複数のアートプロジェクトの実証的調査を並行して進め、インタビューデータ・関連文書資料などさまざまなデータを収集した上でそれらを分析することを通じて本研究の目的を達成することを目指す。今年度は、瀬戸内国際芸術祭の開催地である瀬戸内海島嶼部(香川県 直島・大島)および越後妻有アートトリエンナーレの開催地である新潟県十日町市において調査を実施した。今年度は主に地域住民や作家に対してインタビュー調査を行った。また、地元紙データベースを利用した新聞記事の収集等関連文書資料の収集も積極的に実施した。 実証的調査を進めると同時に、日本の歴史的環境、景観保全およびアートプロジェクトの展開過程に関連する知見の整理を実施し理論と実証の接合を意識して進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究では、多様なアクター間の連携を通じて、地域社会の変容を巧みに取り込みつつ、持続可能な形で地域づくりに寄与するアートプロジェクトの展開可能性について社会学的に考察することを目的としている。 本年度は直島、大島、新潟県十日町市でインタビュー調査を行うと同時に関連文書資料の収集を実施した。 次年度以降も、引き続き調査が可能な研究協力体制が構築されている。
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今後の研究の推進方策 |
多様なアクター間の連携を通じて、地域社会の変容を巧みに取り込みつつ、持続可能な形で地域づくりに寄与するアートプロジェクトの展開可能性について社会学的に考察するという本研究の課題を推進するため、本年度に引き続き瀬戸内海島嶼部、新潟県十日町市を中心に、複数のアートプロジェクトの実証的調査を並行して進める。 地域住民、調査地で作品制作を行う作家、行政関係者等複数のアクターから引き続き調査協力を承諾していただいており、インタビュー調査、関連資料の収集などを積極的に進めていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
収集文書資料のテキストデータ入力が準備作業にとどまったため。
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次年度使用額の使用計画 |
テキストデータ入力費用として用いる。
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