本研究では、社会調査データの計量分析から以下の点を明らかにした。 まず、青少年の性行動における出身背景の効果について検討したところ、父親の階層が高いほど子どもの教育に熱心であり、性行動を抑制する傾向が中学生・高校生で支持された。また母親が専業主婦であると、子どもへの監視の眼として機能するため性行動が抑制されること、兄や姉の存在はロールモデルとなりうるため、性行動が促進されることが明らかになった。 次に、離家についての出身背景の影響について、15歳時の親の不在は女性の離家を妨げるが、母親が高等教育経験があると女性の離家が促進されることがわかった。一方、男性は女性ほど出身背景の影響を受けていなかった。
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