高齢化の進行に伴い増加傾向にある大腿骨骨折患者の中でも、特に女性の高齢患者に焦点をあてた退院援助に関する研究はほとんど行われていない。加えて、在宅復帰に向けた退院援助が活発な回復期リハビリテーション病棟におけるソーシャルワーク実践の研究も少ない。そこで本研究では、病院から在宅生活へと移行する際の効果的な支援方法を探求し、大腿骨骨折を経験した女性高齢者が抱く不安を軽減できるようなソーシャルワーク実践方法を検討することを目的とした。大腿骨骨折患者の抱える困難や在宅生活に移行する際の課題を明らかにすることは社会的に意義があり、さらに本研究によってソーシャルワークの可能性を提示することもできる。
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