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2017 年度 実施状況報告書

生活保護と生活困窮者支援の歴史と現在:地方自治体に焦点をあてた政策実施過程分析

研究課題

研究課題/領域番号 16K17276
研究機関日本女子大学

研究代表者

岩永 理恵  日本女子大学, 人間社会学部, 准教授 (60438166)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワードケース記録 / ケースワーカー / 生活保護 / 貧困 / 生活困窮者 / 支援
研究実績の概要

本研究では、生活保護や生活困窮者支援の政策実施過程を、文献収集・分析とインタュー調査によって検討する。具体的には、①厚生労働省が主催する主管課長会議資料、地方自治体ごとの実施要領や会議資料等の行政資料収集と分析、②自治体の生活保護行政担当経験者・現任者福祉事務所のケースワーカー等の経験者・現任者、生活困窮者自立支援事業の担当者へのインタビュー調査、③生活保護法や生活困窮者自立支援法の執行過程で作成されるケース記録の収集と分析、④生活保護受給経験者及び生活困窮者自立支援法対象者へのインタビュー調査である。
2017年度は、①については、引き続き、関係資料収集を各所で行った。官公庁での資料の保存状況をおおよそ確認した。ただし、すべての年度を収集するのが困難なことが分かり、不足な部分を関係者やさまざまな大学の寄贈図書などの検索により補足しようと試みている。②については、A地方自治体の数名の方への聴きとりを実施した。聴き取った内容については、逐語録におこしている。数名の方については、2度の聞き取りに応じていただいた。③については、分析の方法について検討したうえで、一部分を用いて、論文としてまとめた。ただし、限られた時期の限られた事務所の内容であある。④については、支援者との関係構築につとめ、調査実施の可能性を模索している。ただし、支援制度利用者への調査は困難な面があり、調査ができない場合に備えて、他の角度から資料収集を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

必要な資料収集ができ、計画していた調査の一部は遂行でき、おおむね順調に進展していると考える。

今後の研究の推進方策

2018年度においては、研究実績の概要に述べた①~④を着実に進める。ただし、これらを進行させている過程で、研究計画策定時に想定と異なるところがあり、次の二点を補足、強化しなければならないと考えている。
A)資料収集の前提となる、アーカイブズの状況について理解する。具体的には、アーカイブズ学、史資料収集学についての知識を得る。
B)分析する背景や理論枠組みを少し変更させる必要があり、その構築を目指したい。関連する書籍の収集及び、学会・研究会での発表を行い、多角的な検討を行う。

次年度使用額が生じた理由

年度末に予定していた資料収集に要する経費が少なかったため余剰が生じた。次年度に同様の経費として支出することを予定している。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] MDSO/MSDOによる生活保護廃止世帯ケース記録分析2018

    • 著者名/発表者名
      岩永理恵
    • 雑誌名

      社会福祉

      巻: 58 ページ: 27-39

  • [雑誌論文] 「非日常」と「日常」をつなぐ普遍的な住宅政策を : 東日本大震災、阪神・淡路大震災、生活保護から考える (特集 住宅保障 : 貧困の拡大をくいとめるために)2017

    • 著者名/発表者名
      岩永理恵
    • 雑誌名

      世界

      巻: 897 ページ: 211-218

  • [学会発表] 生活保護における子どもと保護基準 -最近の基準部会・母子加算をめぐる議論を踏まえて-2017

    • 著者名/発表者名
      岩永理恵
    • 学会等名
      貧困研究会
    • 招待講演

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公開日: 2018-12-17  

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