従来の過疎研究に関する先行研究は、人口減少を所与のものとしている。しかし、人口減少の要因としての政策が、従来住民として持っている「住み続ける権利」を侵害してきたのであって、同権利を回復することは公的責任であるとし、それらを実現する政策と実践の必要性を地域福祉研究の視点から整理した。 また、コミュニティワークの機能の一つである資源開発に着目し、社会福祉における社会資源の捉え方と過疎地域再生を目指すうえでの資源の捉え方の違いに触れ、持続可能な資源開発の視点についての検討を行った。 今後は、過疎地域における社会福祉法人の事例研究の成果を分析、検討し、まとめて発表することが当面の課題である。
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