研究課題/領域番号 |
16K17288
|
研究機関 | 国立保健医療科学院 |
研究代表者 |
大夛賀 政昭 国立保健医療科学院, その他部局等, 研究員 (90619115)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
キーワード | 介護技術評価 / OJT / 介護人材 / キャリアパス / マニュアル |
研究実績の概要 |
今年度は、介護職員のOJTを通じた人材育成のあり方を検討するため、先行研究の整理を行った。研究の結果、新任介護職の育成方策としての OJT に関しては、複数の研究が確認されたが、OJTの実態を階層的にみた場合、新人職員以降の職員層(2-3年目の職員、中堅職員等)の OJTについては、実施実態、育成方法、課題等詳細にまで言及したものは確認されなかった。介護技術評価およびOJTプロセス把握のために、法人事業所にて人材育成の重要性から、OJT重視を明示している3法人を対象に介護技術評価を中心としたOJT 実施体制についてヒアリング調査を行った。ヒアリング事例からは、介護キャリア段位制度取り組み法人では、評価項目をベースに法人において基準を作成していたが、キャリア段位取組外法人においても、介護キャリア段位の評価項目を参考に、技術項目の見える化、限定的な評価基準の整備に取り組んでいた。また、体系化されたOJTの実施対象や実施方法については多様であり、介護技術の評価や指導にあたり、「現認(目視)」によるものと、書面上で実施しているもの、指導担当者として、経験年数で選定をしているもの、養成研修等一定の要件を課しているものなど、様々であった。小規模事業所においても、キャリア段位制度のフレームを活用することで、OJTを組織的、計画的、継続的に実施することは可能であることが確認された。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画に記載した通りに調査研究を実施しているため。
|
今後の研究の推進方策 |
介護技術評価を元にしたOJTマニュアルの開発の開発に向け、次年度以降、今年度ヒアリング対象とした法人を中心として、介護技術評価とOJTプロセス似関する調査を実施し、これらの関連性の分析を行う。被評価者の属性ごとの事業所における介護技術の経年的変化に係る定量的情報の分析に加え、介護技術の変化のパターン、評価者の属性と指導内容がどのように異なっていたかなどの定性的情報の分析を実施する。
|
次年度使用額が生じた理由 |
ヒアリング調査の実施によって、旅費の支出が多くなったため、今年度の物品の購入等を見送った結果、わずかに余ることになった。
|
次年度使用額の使用計画 |
書類整理に必要な消耗品など、物品の購入を行う予定である。
|