研究成果の概要 |
小学4年生から中学3年生54名(男子43名,女子11名)を対象として,質問紙による調査を実施した。抑うつ症状を基準変数,4つの情動調整方略およびデモグラフィック変数(性別と学年段階)を説明変数とする階層的重回帰分析を行った。分析の結果,第2ステップにおいて,反すうおよび認知的再評価のみが有意な効果を示した(反すう:β=.459, p<.01,認知的再評価:β=-.332, p<.05)。このことから,高機能自閉スペクトラム症児の抑うつ症状の改善においては,反すうと認知的再評価への介入が効果的であると思われる。
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