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2017 年度 実施状況報告書

“想像力を促す玩具”の発達科学的検討と自閉症療育への応用

研究課題

研究課題/領域番号 16K17322
研究機関同志社大学

研究代表者

伴 碧  同志社大学, 研究開発推進機構, 助教 (30755658)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードふり遊び / 玩具 / 想像力
研究実績の概要

本研究では,ふり遊びにおけるシンボル(以下,玩具)の多義性および見た目の類似性に着目した研究を行った。具体的には,玩具と指示物との類似性を操作することにより,どのような玩具を用いることが乳幼児の想像力を促すか,子どもの発達に応じた検討を行った。ふり遊びにおける玩具については,どのような玩具が子どもの想像性を促すか,実証的な検討は未だ少ない。そこで本研究では,ふり遊びを行うようになる1歳半,その移行期である2歳,子ども主体でふり遊びを行うようになる2歳半という3つの年齢を対象に,実験室における実証実験を行った。
2017年度は子どもに,3種類の玩具を提示し,子どもがどの玩具を選択するか,また選択した玩具でどれくらい遊ぶかについて実験を行った。実際には,玩具は指示物のシンボルであるが,指示物からの見た目を近いもの(e.g., 本物のフライパン)から遠いもの(e.g., 色が派手なおもちゃ)までの3種類を用意し,独立変数を,見た目および年齢(1歳半,2歳,2歳半)とした3×3の被験者間デザインの実験を行った。その結果,1歳半は類似性が低く色が派手な玩具を有意に多く選択したが,遊ぶ時間は短いことが示された。一方子どもが主体的にふり遊びを行うようになる2歳半では,指示物からの距離が近い本物を有意に多く選択するようになった。また,選択した対象で遊ぶ時間は,1歳半時よりも有意に長いことが示された。
以上の結果より,ふりの発達に応じて子どもは選択する玩具も異なることが,さらには玩具で遊ぶ時間も異なることが示された。今後は,玩具の多義性を操作することにより,どのような玩具が子どもの想像を促すかについて検討を深める。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

1歳半から2歳,2歳半児を対象としていたが,月齢ちょうどの参加者が集まらなかったり,風邪などにより実験がキャンセルになったりと,参加者が思うように集まらなかったため計画が遅れている。

今後の研究の推進方策

今後,より多くの参加者を募り,実験を実施する。

次年度使用額が生じた理由

参加者が思うように集まらなかったことから,次年度に実験計画を延長したため。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Huggable Communication Medium Maintains Level of Trust during Conversation Game2017

    • 著者名/発表者名
      Takahashi, H., Ban, M., Osawa, H., Nakanishi, J., Sumioka, H., & Ishiguro, H.
    • 雑誌名

      Frontiers in Psychology

      巻: 8 ページ: 1862

    • DOI

      10.3389/fpsyg.2017.01862.

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] ロボットとのリズム相互作用は子どもの描画に「目」を与える2017

    • 著者名/発表者名
      伴碧・高橋英之
    • 学会等名
      日本認知科学会第34回大会オーガナイズドセッション

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公開日: 2018-12-17  

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