研究課題/領域番号 |
16K17323
|
研究機関 | 甲南大学 |
研究代表者 |
大西 彩子 甲南大学, 文学部, 准教授 (40572285)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
キーワード | いじめ / 認知の歪み / 中学生 |
研究実績の概要 |
近年、いじめによる生徒の自殺や傷害事件(学校危機)がマスコミに取り上げられるようになり、いじめを防ぐための予防プログラムが公刊されている。しかし、推進されている取り組みの多くは実証的に裏付けられたものではないことが問題視されている。また、欧米の研究では青少年のいじめや反社会的行動に児童・生徒の認知の歪みが関連することが明らかにされている。 本研究では、中学生のいじめの加害、傍観、制止、被害などのいじめの役割行動と認知の歪みとの関連について比較検討した上でいじめに関する認知の歪みを測定する尺度を作成し、いじめに関する認知の歪みと生徒のいじめの役割別行動や学校適応などの関係を中学校の3年間、計5回の縦断調査をもとに明らかにすることで、いじめを防止するための実証的なデータに基づく知見を学校現場に提供しようとするものであった。 2018年度は、この計画に従って中学校2校を対象にいじめに関する認知の歪みと生徒のいじめの役割別行動や学校適応などに関する縦断調査の4回目と5回目を実施した。その項目は(1)関係性いじめと直接的いじめのいじめ経験、(2)認知のゆがみ、(3) 学校享受感、(4) 学校適応、(5)自尊感情といったものであった。また、対象中学校2校の教員を対象に教師評定による質問紙調査も行った。今年度の調査データと1~3回目の縦断調査のデータとのマッチングおよび入力作業を行った。また、グアム大学の研究者との研究会により今後の分析についての知見を得た。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2018年9月まで育児休業を取得したため
|
今後の研究の推進方策 |
2019年度まで研究期間を延長することによって、育児休業による研究の遅れにより着手できなかった縦断調査のデータの分析や研究結果の発表を行っていく予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
2018年9月まで育児休暇を取得しており、現在も育児による時短勤務中であるため。
|