研究課題/領域番号 |
16K17332
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
河村 葵 滋賀医科大学, 医学部, 医員 (40772934)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 再発予防 / 家族心理教育 / 家族の感情表出 |
研究実績の概要 |
本研究は、①PMS; premenstrual syndrome(月経前症候群)/PMDD; premenstrual dysphoric disorder(月経前不快気分障害)患者の家族のEE; expressed emotion(感情表出)と再発との関連と②PMS/PMDD患者の再発予防における家族心理教育の有効性を調べることを目的としている。 本研究を進めるにあたり施行した文献検索作業を以て本年度にはフジメディカル出版発行の最新女性医療Vol.3 No.2(2016)への執筆活動を行った。PMS/PMDDの疾病認知度の低さは本研究の被験者募集においても大きな課題であり、一般での疾病認知度の向上に先立ち専門家間の疾病認知度の向上への貢献は本研究施行の視点から大変有用である。 また、家族心理教育の実施に先立ち、JNPF(The Japanese network of Psychoeducation and family support program)認定の家族心理教育インストラクターに実施予定者への研修を依頼し、家族心理教育の質を担保した。本研究では家族心理教育が本研究の主要転帰である再発を直接的に変動させるものと仮定していることから、家族心理教育の質の担保は最重要事項である。 また、本研究では新規の家族心理教育プログラムを作成することから、その妥当性や有効性を高めることを目的に、PMS/PMDDと疾患類似性の高い気分障害で施行される家族心理教育プログラムを参考にする。プログラムの作成は気分障害での家族心理教育プログラムの作成経験を有する研究協力者(下寺信次氏)と協同して行うこととする。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
訓練を受けた家族心理教育治療者の離職に伴い、新たに家族心理教育治療者の訓練が必要となった。 日本でのPMS/PMDD研究の乏しさから、国際的に用いられている妥当性の高い症状評価尺度で日本人の患者を評価した文献がなく、症状評価尺度の日本語訳の検討が必要となった。
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今後の研究の推進方策 |
研究代表者が在籍する医療機関にて被験者の募集・家族心理教育の実施を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
訓練を受けた家族心理教育治療者の離職に伴い、新たに家族心理教育治療者の訓練が必要となったこと及び日本でのPMS/PMDD研究の乏しさから、国際的に用いられている妥当性の高い症状評価尺度で日本人の患者を評価した文献がなく、症状評価尺度の日本語訳の検討が必要となったことにより研究実施開始が遅れた。
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次年度使用額の使用計画 |
家族心理教育実施者への謝金、研究協力者との打ち合わせ旅費、研究成果発表及び投稿に用いる。
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