本研究ではインターネット依存と注意機能の関連性を検討した。成人を対象として,インターネット関連,ネガティブ,およびポジティブな刺激に注意を向ける傾向(注意バイアス)を測定する認知課題(ドットプローブ課題),注意機能を測定する神経心理検査(PASAT)を実施した。また,インターネット依存は自己評価式質問紙(IAT)を用いて測定した。その結果,インターネット依存はポジティブな刺激に対する注意バイアスと関連することが明らかになった。とくにポジティブな刺激に対して強い注意を向けたり、持続的に注意を向け続けることが,インターネット依存の発症と維持に関与している可能性が示唆された。
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