| 研究課題/領域番号 |
16K17340
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| 研究機関 | 福山市立大学 |
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研究代表者 |
山口 正寛 福山市立大学, 教育学部, 講師 (90583443)
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| 研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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| キーワード | アタッチメント / 感情 |
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| 研究実績の概要 |
本研究では，乳児の感情表出に対する刺激の受け手の感情反応と乳児の感情状態に対する認知的解釈との関連を明らかにすることを目的としている。また，共感性と感情制御，育児不安と育児ストレス，養育経験と性差を感情反応と認知的解釈に生じる個人差要因として想定し検討する。本研究の結果から親子間相互作用のモデルを提案することを目指している。
平成28年度の研究計画は，乳児の感情表出映像刺激の作成であり，その作成過程で映像の感情喚起作用の信頼性と妥当性を検討することであった。この研究の予備的調査として，乳児音声刺激を用いた感情喚起の個人差に関する研究を実施し，その成果を「乳児音声聴取に伴う感情反応とアタッチメントとの関連」（福山市立大学教育学部研究紀要，5巻）にまとめた。この研究結果から，回避的なアタッチメント方略をとる傾向と乳児音声呈示に伴う感情喚起を抑制することとの間に関連が認められ，不安に基づくアタッチメント方略をとる傾向と乳児音声呈示に対する過敏な感情反応との間に関連があることが示唆された。この研究結果を踏まえ，本年度は乳児映像を用いた実験を実施するため，1歳未満の乳児を持つ養育者を対象に乳児映像刺激作成の協力を依頼し，数名の乳児の撮影を実施した。しかしながら，乳児モデルが十分に集まらなかったことと，乳児映像刺激作成に必要な撮影環境を設定するために試行錯誤を繰り返しており，その分の遅延が生じている。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
乳児映像の作成にあたり，1歳未満の乳児モデルが十分に集まらなかったことと，乳児映像刺激の作成に必要な撮影環境を設定するために試行錯誤を繰り返しており，その分の計画の遅延が発生している。
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| 今後の研究の推進方策 |
現時点では，本年の研究計画で予定している，大学生を対象とした共感性と感情制御が乳児の感情表出に対する感情反応と認知的解釈に与える影響に関する研究と養育経験者を対象とした育児不安と育児ストレスが乳児の感情表出に対する感情反応と認知的解釈に与える影響に関する研究を実施する予定である。ただし，乳児映像刺激の作成が困難であった場合は，乳児映像刺激の代替として乳児音声刺激を活用する予定である。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
当初予定していた国際学会への参加と英文校閲等について，研究の遅延のためにこれらの支出がなかった。
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| 次年度使用額の使用計画 |
本年度に開催予定の国際学会への参加，英文校閲等で支出を予定している。
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