研究課題/領域番号 |
16K17345
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研究機関 | 日本福祉大学 |
研究代表者 |
中村 泰久 日本福祉大学, 健康科学部, 助教 (30610018)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | Tinkertoy Test / 統合失調症 / 般化関連要因 / CRT |
研究実績の概要 |
本研究の目的は,統合失調症患者を対象としたCognitive Remediation Therapy(以下,CRT)の般化関連要因を明らかにすることである.般化関連要因には遂行機能に含まれる発散的思考が関与することが推定されており,申請者が測定機器の開発と検証を行う.測定機器としてはTinkertoy Testの信頼性・妥当性の検証を実施する.その上で,Tinkertoy TestをCRT前後に測定し般化関連要因として有効性を検証する計画としている. 本年度の具体的な計画は①統合失調症患者と対照群に対する検査データの取得,②統合失調症患者のTinkertoy Testの検証の成果をまとめ論文化すること,③CRT実施環境の整備を行うことという3点であった. 本年度の成果として①統合失調症患者と対照群に対する検査データの取得は統合失調症患者41名,対照群32名に測定することができた.②Tinkertoy Testに関する論文は2本発表することができた(1本は投稿中).その中でTinkertoy Testの検査時の動画に基づく定性的分析を行い新たな採点基準を明らかにした.また,統合失調症患者群と対照群のTinkertoy Testの予備的検討を行い,本検査は生態学的妥当性を有することが明らかになった.よって今後,再テスト法,平行テスト法によるTinkertoy Testの信頼性と妥当性の検討をすすめる必要があると考えられた.③CRT実施環境の整備はPCの購入や検査機器の整備をすすめ,次年度に向けての準備ができた. 以上から,研究成果②論文作成が遅れていることから,研究の進捗状況はやや遅れている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度の具体的計画は,①統合失調症患者と対照群に対する検査データの取得,②統合失調症患者のTinkertoy Testの検証の成果をまとめ論文化すること,③CRT実施環境の整備を行うことという3点であった.①についてはデータ取得を統合失調症患者41名,対照群32名の計73名のデータ取得をすることができた.②についてはTinkertoy Testに関する論文を2本発表することができた(1本は投稿中).③CRT実施環境の整備はPCの購入や検査機器の整備をすすめ,次年度に向けての準備ができた. 以上から,研究成果②論文作成が遅れていることから,研究の進捗状況はやや遅れている.
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今後の研究の推進方策 |
今後は,Tinkertoy Testスコアが般化関連要因であることを明らかにするため,CRTを実施し縦断的に検証を行う予定である.また昨年度のTinkertoy Testに関する横断的な検証を論文投稿を併せてすすめていく.
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次年度使用額が生じた理由 |
Tinkertoy Testの発注に対し,製作が遅れたため、2017年度支払いとなった.また、論文掲載が遅れ掲載費用の支出がなかった。
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次年度使用額の使用計画 |
Tinkertoy Test作成業務委託費に充てる.また、論文作成を急ぎ、掲載に向けた投稿料に充当する。
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