ADHD児に対して口頭のみの面接では、自身の症状について本人がどのように捉えているのかが不確かで、また診療の中で自己理解が進まないこともしばしばであるため、ADHD症状を描いた独自の絵本式イラストツールを作成した。作成にあたっては、本人の自尊感情を損なわず本人の自己理解が促進されることに配慮した。23名のADHD児を対象に予備的に実施し、楽しさや理解度は非常に高く、実行可能性を示された。些細な一部の問題点をイラストの修正などでツールに反映し完成とした。その後、完成版ツール『エディとハーディの一日』を用いて、24名に調査を行い、評価において親子で同様の傾向が確認でき、一定の妥当性が示された。
|