• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2018 年度 研究成果報告書

近代移行期の地域医療環境に関する教育社会史的研究

研究課題

  • PDF
研究課題/領域番号 16K17387
研究種目

若手研究(B)

配分区分基金
研究分野 教育学
研究機関畿央大学 (2018)
京都外国語大学 (2016-2017)

研究代表者

塩原 佳典  畿央大学, 教育学部, 准教授 (40769650)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード日本教育史 / 日本近代史 / 教育社会史 / 地域社会史 / 地域医療 / 医療教育
研究成果の概要

本研究は、教育をめぐる多様な営みを総体として解明する教育社会史の視座から、地域社会がいかに維持・再生産されてきたのか、その史的過程の解明を目指した。具体的には、近世・近代移行期の長野県松本地方を対象に、地域医療環境の変容過程を再検証した。医療は、人間の「生存」に直結する。それだけに、名望家層や官吏、そして民衆など地域社会を構成する諸主体が、病院・医学校の立地や費用負担、医師養成のあり方をめぐり、協調/対立を繰り返した。地域社会の「生存」環境をめぐる史的交渉の過程から、地域維持を支えた「公共」の歴史的様態を浮かび上がらせたこと。ここに、本研究の成果がある。

自由記述の分野

教育学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究では、近世近代移行期の地域社会が、医療環境をいかに構築してきたのか、その歴史過程を検証してきた。研究対象とした長野県松本地方では、近世以来の医療環境を継承しながら近代的な公立病院・医学校を創設した。しかし松本藩政から筑摩県政への移行過程で、病院・医学校を維持する財源が領主負担から地域住民負担へと変質していた。かかる負担のあり方は、明治10年代のコレラ流行を契機とし、郡単位での病院所有を求める対立、さらに公立病院の喪失へと帰結した。一連の歴史過程には、地域社会で公的領域をいかに確保していくのかという現代的課題を考えるうえで、ひとつの手がかりが示されている。

URL: 

公開日: 2020-03-30  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi