本研究の成果として次の4点が明らかになった。 デンマークの生産学校における従前学習認証の活用に関して、(1)2012年に生産学校での「能力証明」が導入され義務化される以前から、一定数の生産学校で、独自の枠組みで生徒の学びを評価する取り組み「生産学校証明」を行っていた点、(2)生産学校協会が2012年から2014年にかけて「生産学校における能力証明の実施」プロジェクトを実施する中で、各学校での多様な能力証明の枠組みが共通化、標準化された点、(3)能力証明の導入の義務化について校長や教員の反応は賛否ある点、(4)能力証明の活用は、学びの成果を本人が把握することを促進することに留まっている点である。
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