研究課題/領域番号 |
16K17404
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研究機関 | 九州産業大学 |
研究代表者 |
田中 沙織 九州産業大学, 人間科学部, 准教授 (40548799)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 1.2歳児 / 身体活動 / 保育者 / 評価 |
研究実績の概要 |
1・2歳児の身体活動を支えるために保育者が自らの保育を省察するためのツールを念頭に、パフォーマンスの評価に適すると言われるルーブリック評価票を約40名の保育士の協力を得て作成した。その結果、保育環境評価指標作成にあたり、「子どもが元気よく身体を動かすために必要な保育環境」として抽出された28のラベルを中目標とし、そこから[生活習慣]、[精神・社会的特性]、[身体的特性]、[保育環境(人的)]、[保育環境(物的)]、[保護者の意識に対する保育者の働きかけ]、[保育計画・評価]の7つの大目標が生成された。さらに行為の主体ごとに【子ども主体】と【保育者主体】の2つに編成した。また、作成した身体活動ルーブリック評価票を、3度にわたり改変し解説についても文章を理解が容易いものへと修正した。 さらに、身体活動ルーブリック評価票用いると同時に身体活動のモニタリング調査を行った。その結果を基づいて上述のルーブリック評価票の有効性を検証するために、乳児の身体活動量の実測値との関連について検討した。結果から、【子ども主体】の内、大目標[精神・社会的特性]の、中目標〈自発性・興味関心〉〈発達特性〉、大目標[身体的特性]の中目標〈運動量〉〈身長体重比〉との正の相関が確認された。また、【保育者主体】の内、大目標[保育環境(物的)]の、中目標〈野外・室内の環境(遊びの空間)〉〈遊具(固定遊具・玩具的な物)〉との正の相関が確認された。 しかし、新型コロナウイルス感染症の影響で、保育所に通う1・2 歳児の保育プロセスの中で、どのように身体活動が生起しているかについて観察調査を行う計画は延期せざるを得なかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症の影響で、保育所に通う1・2 歳児を対象に園内で観察や調査を行うことが不可能であった。 そのため、データについて当初想定していた方法と変更し、来年度に結果の集約を図る。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度に行う予定であった研究とまとめについて令和3年に実施する。 2020年度に得た結果について2021年度に検討・精査し、身体活動ルーブリック評価票が幼児期前期の子どもにとって、もしくは使用する保育者にとって、身体活動に与える影響を検討し、ルーブリック評価票リーフレットを作成する。 日中の身体活動のモニタリングと照らし合わせながら修正を行い完成させるとしていた2020年度の計画については変更を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症の影響で、観察者が保育所に通う1・2 歳児クラスに立ち入って調査を行うことが不可能であった。そのため、当初想定していた方法で調査が完了せず結果の集約と発信が滞った。 令和2年度に行う予定であった研究とまとめについて令和3年に実施する。 2020年度に得た結果について2021年度に検討・精査し、身体活動ルーブリック評価票が幼児期前期の子どもにとって、もしくは使用する保育者にとって、身体活動に与える影響を検討し、ルーブリック評価票リーフレットを作成する。
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