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2017 年度 実施状況報告書

ラベル付けとテリトリー化:多様な教育環境でのアイデンティティ交渉に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16K17410
研究機関千葉大学

研究代表者

小林 聡子  千葉大学, 国際教養学部, 助教 (90737701)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワードアイデンティティ / 言語と空間 / 教育環境 / 質的研究方法
研究実績の概要

本研究は、多様化する教育環境における文化的言語的少数派生徒のアイデンティティの交渉を明らかにするものである。平成16年から関連調査を行っている米国に長期滞在する日本人(元)高校生と日系米国人生徒らに焦点を当て,学内における異なるグ ループを識別する際に使う「ラベル付け(labeling)」と「テリトリー化(territoriality)」を主な分析対象とし,アイデンティティの 位置取りにおける言語と空間の役割の明確化を行っている。

平成29年度前半は主に文献調査を進めると同時に、ロサンゼルスの公立高校に通っていた長期滞在日本人生徒らの民族アイデンティティの位置取りについて,その後の追跡・追加調査の分析をし、これまで明らかになっていなかった長期的な変化に関する調査結果をもとに、国内学会(異文化間教育学会)で発表し、国際学術雑誌(Diaspora, Indigenous, and Minority Education[http://www.tandfonline.com/eprint/A5CXhe5DZVvGgvzSnd9f/full])にも掲載された。また、昨年度初旬にえたグアムでの調査データの分析も始め、さらに、より批判的な新しいアイデンティティと空間の関連を調査するための質的研究方法の考察も進んでおり、学会発表と国際学術雑誌への掲載がされた。

平成29年度後半は諸事情により研究を一時中断したが、一年の延長が認められた事から、平成30年度に予定にあったグアムとロサンゼルスでの追加調査を実施する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

データの収集および分析も順調に進み、中間結果を二つの学会において発表し,国際学術雑誌に投稿することができた。また,アイデンティティの交渉における言語と空間の役割に焦点を当て,先行文献と分析結果のデータベース化を始めた。

途中諸事情により研究が数ヶ月中断したが、一年の延長が認められたため、追加のデータ収集は次年度に行うが、それ以外は目標を達成できたことから、おおむね順調な進展という評価となった。

今後の研究の推進方策

平成29年度にやり残したロサンゼルスとグアムでの追加調査を実施し、そのデータの分析を進めていく。また,先行文献と分析結果のデータベース化を続ける。

また、予定通り中間結果を国際学会において発表し,学術雑誌にも引き続き投稿する。さらに、海外の当該分野に関わる専門家から,本研究の状況についての意見を聞き,分析する視点を得る。

次年度使用額が生じた理由

年度の後半に研究が中断したため、その予算は次年度以降に回した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] “Who’s Pitiful Now?”: Othering and Identity Shifts of Japanese Youth from California to Tokyo.2018

    • 著者名/発表者名
      Shao-Kobayashi, Satoko
    • 雑誌名

      Diaspora, Indigenous, and Minority Education

      巻: 1 ページ: 1-13

    • DOI

      https://doi.org/10.1080/15595692.2018.1438391

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Mapping Imagined Boundaries: Researching Linguistic and Spatial Practices of Othering at a Japanese University Campus2017

    • 著者名/発表者名
      Shao-Kobayashi, Satoko
    • 雑誌名

      New Ideas in East Asian Studies

      巻: 1 ページ: 62-68

    • DOI

      TBA

    • 査読あり
  • [学会発表] 日本人(元)高校生のアイデンティティ交渉における空間と言語の役割2017

    • 著者名/発表者名
      小林聡子
    • 学会等名
      異文化間教育学会第38回大会
  • [学会発表] Border and boundaries: A critical approach to linguistic and spatial practices at a Japanese university campus2017

    • 著者名/発表者名
      Satoko Shao-Kobayashi
    • 学会等名
      British Association for Japanese Studies
    • 国際学会

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公開日: 2018-12-17  

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