研究課題/領域番号 |
16K17410
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
教育社会学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
小林 聡子 千葉大学, 国際教養学部, 准教授 (90737701)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | アイデンティティ / 言語と空間 / 質的研究方法論 |
研究成果の概要 |
本研究は、多様化する教育環境における文化的言語的少数派生徒のアイデンティティの交渉を通時的・共時的に明らかにするものである。平成16年から関連調査を行っているロサンゼルスに長期滞在する日本人(元)高校生と日系米国人生徒らと、新たにグアムの生徒らに焦点を当て、学内外におけるグループ識別に使う「ラベル付け(labeling)」と「テリトリー化(territoriality)」を主な分析対象とした。そこから、アイデンティティの位置取りにおける言語と空間の役割、特に人種民族地理と生徒間のラベル認識の関連、移動と制度設計の通時的影響、カテゴリーへの多声的・多場的アプローチについての明確化を行った。
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自由記述の分野 |
教育人類学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
言語と空間を介したアイデンティティ交渉が、どのように制度的、空間的設計の影響を受けるのかを明らかにしたことは、多様化が進む教育環境を整備する際、生徒たちが肯定的なアイデンティティや関係性を築くための教育計画や教育環境整備への示唆となったと考える。また、これまで教育学、言語学、地理学といった異なる分野において発展してきたアイデンティティ研究であるが、ケーススタディからより理論的なものへ発展させることができた点で、関連研究分野への貢献ができた。特に、学際的な理論や分析アプローチを用いて統合的に発展させることで、カテゴリーへの新しい研究的枠組み・観点の提唱へ寄与することができた。
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