1)日米の心理職は職域横断的な職種としての葛藤を共通して経験しているが、専門職化が先行した米国では、複数の立場を持つ認証機関が並列することで対応が図られている。2)職域横断型の資格の質保証では、全ての職域の基盤となる能力の習得とともに、多領域連携・多職種連携のための能力を学ぶことが養成課程において必要となるが、限られた時間のなかで両立を図ることには困難が伴う。3)養成課程での学修の限界を踏まえると、基盤的な能力、多領域連携・多職種連携のための能力、及び、各職域別の能力を働きながら身に着ける継続学習の仕組みが必要となるが、その機会を資格制度にどう関連付けるか、との点が今後の課題となる。
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