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2018 年度 実績報告書

マレーシアにおける従来型留学とトランスナショナル教育~留学生の進路に着目して~

研究課題

研究課題/領域番号 16K17420
研究機関大阪大学

研究代表者

金子 聖子  大阪大学, 工学研究科, 助教 (50738903)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード留学生 / マレーシア / トランスナショナル教育 / 進路 / 国際留学移動 / トランスナショナル移民
研究実績の概要

1~2年目には比較教育学的視点から、留学生受け入れ新興国であるマレーシアの高等教育機関の、伝統的受入国とは異なる戦略を分析し、また、留学生個人の教育から職業への移行を明らかにした。最終年度である今年度は、より開発研究の視点から、留学生の進路をとらえることを目的とした。
具体的には、必ずしも出身国に帰国しなくとも、出身国まで伸びる国境を越えた知識ネットワークを有し、出身国の経済成長や開発に生かせる枠組みである、トランスナショナル移民に着目した。2年目にマレーシアおよびオーストラリアで実施した現地調査の結果を分析し、元留学生のトランスナショナル移民としての特徴を検討した。元留学生の作り出す、マレーシアと出身国の二国間に留まらないトランスナショナル関係、および中継地点としてのマレーシアの新たな可能性についてまとめた。企業内転勤や家族移民とは異なる元留学生の貢献が、移民としての営為を特徴づけていることを明らかにした。
3年間の研究成果の集大成を博士学位論文にまとめ、2019年3月に大阪大学大学院人間科学研究科より学位を取得した。その他、『国際開発研究』(査読有)や『留学交流』(依頼原稿)への論文投稿、およびアジア比較教育学会、日本比較教育学会での学会発表など、成果の発信を行った。
本研究において、元留学生の出身地や専攻の違いによる、教育から職業・移民への移行過程の相違が浮かび上がった。留学という行為がもたらす個人的成果、および留学移動だけでなく労働移動も含めた国際移動の様相を明らかにするために、留学生の出身国を特定した分析を今後は進めていきたい。特定の送り出し国からの留学生の流入を解明するマクロ的な視点と、留学移民個人のミクロ的な視点の隔たりを埋めていきたい。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] 日本における技術系の博士留学生の定着―オーストラリア・マレーシアとの比較から―2019

    • 著者名/発表者名
      金子 聖子
    • 雑誌名

      留学交流

      巻: 96 ページ: 13-26

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] マレーシア留学が生み出すトランスナショナル移民―元留学生へのインタビュー調査からー2018

    • 著者名/発表者名
      金子 聖子
    • 雑誌名

      国際開発研究

      巻: 27 ページ: 93-107

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Study abroad in Malaysia in the era of international mobility: Career development of skilled professionals2018

    • 著者名/発表者名
      Seiko Kaneko
    • 学会等名
      11th Biennial Conference of Comparative Education Society of Asia
    • 国際学会
  • [学会発表] トランスナショナリズムから見たマレーシア留学の役割―元留学生の多様な進路を事例にー2018

    • 著者名/発表者名
      金子 聖子
    • 学会等名
      日本比較教育学会第54回大会

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公開日: 2019-12-27  

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