本研究の目的は、グローバリゼーションを背景として国際移動を行う日系ブラジル人のトランスナショナルなネットワークと「地位達成」を検討することにある。平成28年度から平成30年度を通じて、毎年1回の訪問調査を実施した。サンパウロ州及び、パラナ州において、4世代3家族32名にインタビューを実施した。 過去の日本移民が、都市部に移動することで「地位達成」を行ってきた。一方で現在の移民は、日本とブラジル間を移動することによっても「地位達成」を果たしている。そして、移民が世代を重ねるほど、そして末弟であるほど「地位達成」は高くなる傾向が見られた。またそのネットワークは、世界的な広まりをもつことが見出された。
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