研究1では小学3年生を対象に道徳授業(週1回×4)を用いた授業実践を行った。介入群と対照群の役割取得能力の発達段階の変化について,χ2検定を行ったところ,規則場面,対人場面ともに介入群の方が発達段階が促進した児童が有意に多い傾向が示された(ps <.10)。介入群のクラス内行動については,授業不参加行動はプログラム前後で変化がなかったが,規則遵守行動は有意な向上傾向が認められ (p <.10),向社会的行動は有意な向上が認められた(t =15.91, p <.001)。対照群はいずれの変数にも変化は認められなかった。研究2,3ではグループおよび個別トレーニングを行い,再介入の効果を示した。
|