本研究では、発達障害当事者(学齢~成人)、保護者、特別支援学校・学級等の教師、管理栄養士等の学校栄養職員への調査を通して、発達障害当事者・保護者の有する食の困難と学校の対応のあり様を明らかにしてきた。 各種の調査を通して、発達障害当事者は食に関する特異的な困難さと発達支援ニーズを有することが把握できた。その表出状態には「不安・緊張・恐怖・ストレス」が大きく影響していた。食の困難が保護者の育児不安・ストレスをより強めている可能性が示唆され、食に困難・支援ニーズを有する親子を子育ての早期から孤立させない支援システム構築は緊要の課題である。
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