本研究の目的は,圧電薄膜を用いながら,低電圧(例えば3.3V以下)で数mの測距が可能な小型の超音波距離センサーを創り出し,ロボットシステムへの応用可能性を示すことである。次のような要素技術開発および実証実験を行った。(1)クラックフリーの超高性能PZT系単結晶薄膜のSi基板上への形成,(2)PZT用金属エピタキシャルバッファ層の開発,(3)圧電微小超音波トランスデューサ(pMUT)の信号雑音(SN)比を最大化するための理論の構築,(4)pMUTレンジファインダの試作と高性能測距能の実証。 この結果,小型で安価なロボット用近接覚センサモデュールやソナーシステムを実現できる可能性が示唆された。
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