窒化ガリウム(GaN)半導体中のプラセオジム(Pr)原子は、光子を1個ずつ制御して生成できる発光源となり、量子情報通信などの基盤技術としての応用が期待できます。本研究では、フォトリソグラフィ技術とイオン注入技術、高温熱処理技術を組み合わせることにより、GaN中の1μm×1μm×50nmという微小領域へのPrの高濃度注入を実現しました。また、その微小領域におけるPrの発光分布を、共焦点顕微鏡を用いて、室温で高いコントラストで観測することに成功しました。更なる微細化と、注入したPrの高活性化、測定系の高感度化を行うことにより、単一Prからの単一光子発生を室温で観測・制御できる見通しを得ました。
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