酸化グラフェン(GO)の光還元はグラフェン誘導体の大量生産・加工プロセスとして注目を集めており,研究代表者らは中心波長172 nmの真空紫外(VUV)光を高真空環境下で照射することによる光還元を報告してきた.本研究では酸化グラフェンに各種前駆体を結合させた後にVUV光照射することで窒素ドープ酸化グラフェン還元体の合成を行った.添加した窒素の結合様式を調べた結果,VUV光還元した試料のみ,pyridinic Nが増大した.原子間力顕微鏡にてシート膜厚を調べた結果,VUV光還元した試料のみ膜厚が減少した.GOに対する波長に依存した光化学修飾が示唆された.
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