本研究は結晶成長中の欠陥分布のその場観察技術の開発に向け、放射光X線を用いた単一転位の可視化技術の確立を行った。放射光X線をフレネルゾーンプレートによって1マイクロメートルサイズに集光し、サンプルの面内またはラインスキャンしたところ、バルク基板中に存在する貫通転位およびヘテロエピタキシャル界面に存在するミスフィット転位の観察に成功した。さらに、これまで薄膜を中心に行ってきた欠陥のその場観察技術を一次元ナノ構造であるナノワイヤにも適用し、ヘテロ界面のひずみ変化や結晶構造変化を観察できることを確認した。
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