高抵抗の測定技術の高度化を目的として、量子化高抵抗素子の開発を行った。直流抵抗の国家標準に用いられる量子ホール素子を直並列に組み合わせ、1 MΩの量子化抵抗値を示す量子ホールアレー素子を開発し、その精密評価を行った。集積化される個々の量子ホール素子は、二次元電子系へ良質なコンタクトを形成している必要があるため、アレー素子の開発に先立ち、個々のホール素子の歩留まり向上に取り組んだ。その結果を用いて1 MΩ量子ホールアレー素子を作製し、その量子化抵抗値が高い精度で設計値に一致していることを確認した。またその素子を用いて従来の測定システムの評価を行い、高い測定能力を維持できていることを確認した。
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