電子線形加速器を用いたX線ビームラインにおいて、1ps程度まで短バンチ化した100MeV電子ビームによるテラヘルツ波帯コヒーレント遷移放射、偏向電磁石からのコヒーレントエッジ放射を用いた。大気中水蒸気の影響が大きく、乾燥窒素置換測定系を用いても帯域全体にわたり吸収の影響が残っており、出力パワーはマクロパルスあたり、CTRは1mJ、CERは0.2mJ程度得られた。しかしビーム条件を変えることで減衰の影響を無視した状態では数mJの出力が得られる可能性があることが確認できた。ドライエアーによる超乾燥空気置換、または真空チェンバーを用いた光学系全体の真空中構築など改善する必要があることがわかった。
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