現代の科学技術計算では,計算機の発展より遥かに速いスピードで現場のニーズが多様化・大規模化しており,これまで以上に計算の品質とコストの両立が困難になっている.このような問題に対し,特定の分野や方程式,計算機環境に特化した研究が主流だが,本研究では,より数理的な立場から,高い汎用性を維持して品質とコストが両立するような数値解法の開発に成功したものである.このような考え方は,数値解析や高性能計算分野で新しい研究スタイルの基盤となり,さらには既存解法を遥かに凌ぐ数値解法が次々と生成されることが期待される.
|