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2018 年度 実施状況報告書

旗領域の研究とホッジ理論への応用

研究課題

研究課題/領域番号 16K17576
研究機関専修大学

研究代表者

巴山 竜来  専修大学, 経営学部, 准教授 (60755891)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード旗領域 / リー群 / ルート系 / ワイル群
研究実績の概要

半単純複素リー群が推移的に作用する複素旗多様体に対し、その実形である実リー群は有限個の開軌道を持つことが知られている。これを旗領域と呼ぶ。旗領域はエルミート対称領域となる場合「古典的(classical)」と呼ばれ、そうでない場合は「非古典的(non-classical)」と呼ばれる。旗領域が非古典的であることはサイクル連結であることと同値であることが知られていたが、2016~2017年度のHuckleberry氏、Latif氏との共同研究によって、それは擬凹性とも同値であることが分かった。この結果は2018年度にMathematische Annalen誌に採択されることが決定した。
2018年度はさらにサイクル連結性の中でもとくに強い制限を持つ1連結性について研究した。その結果、1連結性はワイル群の性質に帰着することが分かった。とくにコンパクトエルミート対称空間の実開軌道であるような非古典的旗領域については、ルート系の性質からそれを判定できることが分かった。この結果についてはKorea Institute for Advanced Studyで講演した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初予定していなかったコンピュータグラフィックスの一般向け単著執筆により、2018年度は当該研究に割く時間を減少せざるを得なかった。また当該研究の「ホッジ理論への応用」に関する部分については、近年は世界的にも目ぼしい進展がなく、停滞している。

今後の研究の推進方策

2018年度に得た結果を論文にまとめ、投稿することを目指す。Jaehyun Hong氏、Alan Huckleberry氏など当該研究と関連の深い研究者と議論し、研究を進める。また研究を進めるに当たって、ルート系やワイル群の複雑な計算が必要になると思われるが、計算機支援による手法を導入することを目指す。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Pseudoconcavity of flag domains: the method of supporting cycles2018

    • 著者名/発表者名
      Hayama T.、Huckleberry A.、Latif Q.
    • 雑誌名

      Mathematische Annalen

      巻: 受理 ページ: 受理

    • DOI

      https://doi.org/10.1007/s00208-018-1737-1

    • 査読あり / 国際共著
  • [学会発表] One-connectivity of pseudoconcave flag domains2019

    • 著者名/発表者名
      Tatsuki Hayama
    • 学会等名
      Center for Mathematical Challenges
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] Processingによる可視化と装飾的模様の生成2019

    • 著者名/発表者名
      巴山竜来
    • 学会等名
      数学ソフトウェアとフリードキュメント28

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公開日: 2019-12-27  

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