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2018 年度 実施状況報告書

写像類群による4次元トポロジーの地誌学と手術の研究

研究課題

研究課題/領域番号 16K17601
研究機関岡山大学

研究代表者

門田 直之  岡山大学, 自然科学研究科, 准教授 (60611986)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワードLefschetz fibration / 既約性
研究実績の概要

2つの(ファイバーの種数が等しい)Lefshetz fibrationから新たなLefschetz fibrationを構成する基本的な方法として, ファイバー和という操作が知られている. Stipsictzは次の2つの予想をしている:(1) ファイバー和分解不可能なLefschetz fibrationは(-1)-切断を持つ. つまり, ファイバー和分解不可能なLefschetz fibrationはLefschetz pencilのbase pointをblow upして得られる.(2) Lefschetz fibrationの全空間が非極小であれば, ファイバー和分解不可能である.

(1)の予想は, ファイバーの種数が2,3のとき, 反例が構成されている. 申請者はマサチューセッツ大学のBaykur氏, 慶応義塾大学の早野氏との共同研究により, ファイバーの種数が3以上であれば, (1)の反例が存在することを示した. また, これらの例の構成途中で, 全空間がsymplectic Calabi-Yau多様体(特にsymplectic K3曲面)であるLefschetz fibrationを構成している. (2)の予想は,肯定的に証明されている. 申請者は, ミネソタ大学のAkhmedov氏との共同研究で, この逆が成り立たない, すなわち, ファイバー和として分解できない(ファイバーの種数が2の)Lefschetz fibrationで全空間が極小である例が存在することを示した. これらの2つの結果はLefschetz fibarationのファイバー和分解についての既約性に関する結果である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

上述の前半の結果は, 申請時に記載していた研究目的の1つである. また, 後半の結果は研究目的をある程度上回るものである. こういった理由から、計画以上に進展しているとした.

今後の研究の推進方策

上述の結果は予想(あるいは予想の逆)のLefschetz fibrationの反例が(ファイバーの種数を固定すると)有限個存在することを示したというものである. そこで, そのような反例を無限個構成することを目指す. 推進方策は, これまでと同様に写像類群の様々な関係子の置き換え操作を駆使し, 写像類群の新しい関係子構成することである.

次年度使用額が生じた理由

当初、考えていた国内・海外出張を行うことができなかったため、次年度使用額が生じた。そこで、国内・海外で申請者に関係する研究集会への出張を増やす。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 国際共同研究 (2件)

  • [国際共同研究] マサチューセッツ大学(米国)

    • 国名
      米国
    • 外国機関名
      マサチューセッツ大学
  • [国際共同研究] ミネソタ大学(米国)

    • 国名
      米国
    • 外国機関名
      ミネソタ大学

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公開日: 2019-12-27  

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