研究課題
今年度は本研究課題の最終年度であることから、前年度からの継続研究とともに、本研究課題の総括を行った。まず、継続研究としては半空間において内部に指数型非線形項を有する動的境界条件付き半線形楕円型方程式の可解性について、それに付随する指数型非線形境界条件を有する熱方程式の可解性に関する研究を行った。本件は全空間において同様の問題を考察したミラノ大学のE.Terraneo氏、ベルガモ大学のG. Furioli氏との継続研究である。本年度はイタリアへの滞在はできなかったものの、Terraneo氏の来日に合わせて積極的に議論を行うことにより、中心的な役割を果たす評価については証明を与えることができた。現在は細部について確認を進めるとともに、論文執筆準備中である。また、3次元以上の単位球の外部領域における動的境界条件を有する熱方程式の可解性については、コメニウス大学のM. Fila氏、J. Lankeit氏、東京大学の石毛和弘氏と共同研究を行い、3次元以上の全ての次元において本問題の可解性を得るとともに、拡散極限についても研究成果を得た。本成果は国際雑誌に投稿すべく最終確認中である。上記以外では、これまで本研究課題で得られた解析手法を用いることにより、時空間に依存する非斉次項を有する半線形熱方程式の臨界指数の導出を行った。これはKing Saud大学のM. Jleli氏、B. Samet氏との共同研究であり、既に論文として国際雑誌への掲載が確定している。さらに、Politecnico di Milano のM. Muratori氏とCartan-Hadamard多様体上のSobolev不等式についての考察も行い、こちらも論文として国際雑誌への掲載が確定している。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 3件、 査読あり 3件) 学会発表 (10件) (うち国際学会 6件、 招待講演 10件) 図書 (1件) 学会・シンポジウム開催 (3件)
Communications in Contemporary Mathematics
巻: - ページ: 2050003~2050003
10.1142/S0219199720500030
Journal of Mathematical Analysis and Applications
巻: 486 ページ: 123931~123931
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Springer INdAM Series
巻: - ページ: -