球面上の代表的な行列式点過程である球面アンサンブルや調和アンサンブルに着目し,その数値積分性能について,およびいくつかの応用について研究・考察を行なった. 前者に関しては,球面上のソボレフ空間における数値積分の最悪誤差のふるまいに関する調査し,球面アンサンブルは,滑らかさが 1 < s < 2 の2次元球面上のソボレフ空間に対して準モンテカルロデザイン系列を漸近的に生成することなどを確認し,特定の関数空間における行列式点過程の有用性を確認した.さらに応用上重要であるフレームポテンシャルの評価に関する研究,およびカーネル法における特徴写像の近似理論などを通じ,行列式点過程の汎用性を示唆した.
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