研究課題
若手研究(B)
本研究は,主に,特定のグラフクラスに対して,全域Halin graphの存在を保証する定理を証明することを目標として研究を進めた.平面三角形分割については,5-連結性を仮定しても全域Halin graphの存在性が保証できない無限系列が存在することがわかった.一方,禁止部分グラフを用いて全域Halin graphの存在性を保証するための定理を証明することができた.これにより,自明でないグラフクラスにおいて,全域Halin graphの存在性を保証する初の定理が得られた.
グラフ理論
グラフ理論では,木や閉路について多くの成果が発表されている.Halin graphの研究は木と閉路によって構成される構造について議論するため,木の研究と閉路の研究を結び付ける新たな研究が創生できる.そのような意味で,本研究は学術的に意義がある.また,辺の数の少ない連結度の高いグラフは,コストを抑えた強度の高い構造と関連があるため,応用面に活用することも可能である.