本研究の主目的は、宇宙初期の初代星・低金属量星の起こす超新星爆発を将来観測で検出するために必要な、光度曲線とスペクトルのテンプレートを計算することである。初代星起源の超新星爆発の検出は、初代銀河の形成、宇宙初期の再電離及び化学元素汚染、さらに超巨大ブラックホールの起源を探る上で貴重な手がかりとなる。この目的を達成するために、様々な性質の低金属量星起源の重力崩壊型超新星爆発モデルについて多色光度曲線の計算を行った。計算の結果、高度曲線が平坦になるプラトーフェーズで見られる特徴的な色進化が、将来観測で初代星・低金属量星起源の超新星爆発を検出する決め手となりうることが分かった。
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