本研究では太陽系形成および発達の最初の10億年の期間での地球型惑星への隕石衝突の強度を計算した。計算には地球型惑星形成の動的N体シミュレーション、その後の動的発達および衝撃のモンテカルロ・シミュレーションを組み合わせた。地球と火星のマントル内の強親鉄性元素の過剰と火星物質中の同位元素の変動から隕石衝突の強度が限定されると考えた。結論として41億年あるいは39.5億年前に後期隕石爆撃はなく隕石衝突は44億年前以降に次第に減衰し、地球は44億年前以降に生物圏を形成するに至った。さらに、火星は、太陽から離れて小惑星帯の中で形成されこれが初期太陽系の発達において明確な境界となったという結論に達した。
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