本研究の目的、50パーセクスケールの銀河核ガス円盤からのガス降着と、それにともなう輻射が与える影響を考慮した計算を実装し、“銀河核ガス円盤”とブラックホールを取り巻く“降着円盤”を相互に連結させた「多階層モデル」の構築を行うことである。結果として、近傍銀河の銀河核ガス円盤の物理状態と「多階層モデル」との比較から、降着率の高い銀河の銀河核円盤は幾何学的に厚く、降着率が低いほど幾何学的に薄くなるという理論予想を観測的に検証した。さらに、銀河核ガス円盤の幾何学構造がブラックホール質量、活動銀河核の光度、ガス円盤の密度に強く依存することが分かった。
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