宇宙初期の加速膨張期であるインフレーション期に生成される原始揺らぎの精密観測を通じた高エネルギー物理の検証、特に、超弦理論(課題1)、ゲージ/重力対応(課題2)、ローレンツ対称性の破れ(課題3)の検証に取り組んだ。課題1では、超弦理論が予言する多様なスピンを持つ粒子がインフレーション宇宙に存在した場合、揺らぎの進化にどのような影響を与え、またどのような観測を通じてその痕跡を探査できるかを調べた。課題2では、ゲージ/重力対応を通じたインフレーション宇宙の新たな理解の構築に取り組み、課題3ではローレンツ対称性の破れの帰結として現れる余剰自由度が、揺らぎの進化にどう影響を与えるのか明らかにした。
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