2015年5月に実施した気球実験で得られたガンマ線データを使い、エマルション望遠鏡のイメージング性能を評価した。 望遠鏡の4.4m上方に固定されていた“放球プレート”は、気球高度において入射する宇宙線(陽子)と反応し2次γ線を放出するため、望遠鏡の結像性能等のキャリブレーションに利用できる。100-300MeV帯域で結像した放球プレートのγ線イメージは、角度分解能(1° @100 MeV)から期待される広がりを示しており、エマルション望遠鏡がかつてない優れた結像性能を持つことを実証した。この成果は、エマルション望遠鏡による大面積かつ高解像観測が実現可能であることを示す重要な実績となった。
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