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2018 年度 実績報告書

LHC,RHICでの陽子-陽子衝突を用いた陽子-パイ中間子相互作用の研究

研究課題

研究課題/領域番号 16K17692
研究機関名古屋大学

研究代表者

毛受 弘彰  名古屋大学, 宇宙地球環境研究所, 助教 (10447849)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードLHC / ハドロン相互作用
研究実績の概要

平成30年度は当初の予定の平成29年度までの計画研究を延長して継続した。本研究は、LHC加速器の同じ衝突点で測定を行ったATLAS実験とLHCf実験の2つの測定データを用いてた共同解析を実施するものである。本研究の最終目的は、陽子-陽子衝突のパイオン交換プロセスを用いて、陽子-パイ中間子の衝突の測定を行うものである。しかし、共同解析は両実験の理解からスタートし、共同解析体制の確立、さらにデータ解析から論文投稿までのプロセスと初の試みばかりで当初の予定よりも大幅に時間がかかってしまっている。前年度より、初の共同解析として解析プロセスがシンプルな回折事象のデータ解析を実施しており、平成30年度はこのデータ解析をほぼ完了した。前年度までは、ATLAS実験の中心領域検出器とLHCfのArm1検出器のみを用いた解析を実施していた。本年度は、これを拡張してATLAS実験のミニマムバイアスシンチレータ検出器(MBTS)を解析に加えることで回折事象中の片側回折事象と両側回折事象の2つのタイプの事象を分けて、最前方領域の光子生成断面積の測定結果を得ることができた。またLHCf実験のArm2検出器の測定データを加えることで、統計量の増加と2つの検出器による解析のクロスチェックが可能となった。これらの結果は、両実験内でレビューが進行中であり、完了次第、論文投稿が行われる。このレビューとは平行して、陽子-パイ中間子測定のための解析を進めている。この解析ではLHCf検出器で測定される最前方方向に生成される中性子を用いてパイオン交換プロセスを選別する。回折事象の解析時に共同解析のプロセスはよく確立されたことから、本解析は迅速にすすんでおり、近い将来に結果を公表できる予定である。

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2019 2018 その他

すべて 国際共同研究 (2件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 7件)

  • [国際共同研究] イタリア原子核物理研究所/フィレンツェ大学/カターニア大学(イタリア)

    • 国名
      イタリア
    • 外国機関名
      イタリア原子核物理研究所/フィレンツェ大学/カターニア大学
  • [国際共同研究] AGH科学技術大学(ポーランド)

    • 国名
      ポーランド
    • 外国機関名
      AGH科学技術大学
  • [学会発表] LHCf/RHICf: a zero degree calorimeter at LHC and RHIC2019

    • 著者名/発表者名
      Hiroaki Menjo
    • 学会等名
      International Workshop on Forward Physics and Forward Calorimeter Upgrade in ALICE
    • 国際学会
  • [学会発表] High energy hadron physics at zero-degree2019

    • 著者名/発表者名
      Hiroaki Menjo
    • 学会等名
      The 4th KMI international Symposium
    • 国際学会
  • [学会発表] MC study for the effect of diffractive events on air shower developments2019

    • 著者名/発表者名
      Ken Ohashi
    • 学会等名
      The 4th KMI international Symposium
    • 国際学会
  • [学会発表] ハドロン反応における回折事象の宇宙線空気シャワー発達への影響2019

    • 著者名/発表者名
      大橋健
    • 学会等名
      2019年 春季物理学会
  • [学会発表] Study of contributions of diffractive processes to forward neutral particle production with the ATLAS-LHCf detector2018

    • 著者名/発表者名
      Quidong Zhou
    • 学会等名
      20th International Symposium on Very High Energy Cosmic Ray Interactions
    • 国際学会
  • [学会発表] Recent results from LHCf/RHICf2018

    • 著者名/発表者名
      Takashi Sako
    • 学会等名
      20th International Symposium on Very High Energy Cosmic Ray Interactions
    • 国際学会
  • [学会発表] Recent results from the LHCf experiment2018

    • 著者名/発表者名
      Hiroaki Menjo
    • 学会等名
      UHECR2018
    • 国際学会
  • [学会発表] MC study for the effect of diffractive events on the air shower simulation and the measurement by ATLAS-LHCf joint analysis2018

    • 著者名/発表者名
      Ken Ohashi
    • 学会等名
      International school for Astroparticle physics
    • 国際学会
  • [学会発表] LHCf-ATLAS連動解析による光子イベントに占める片側回折事象の割合の推定2018

    • 著者名/発表者名
      大橋健
    • 学会等名
      2018年 秋季物理学会

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公開日: 2019-12-27  

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