部分電離プラズマ中を伝搬する無衝突衝撃波のプラズマ粒子シミュレーションを世界で初めて行った。電荷交換反応により生じた下流の高温の水素原子が上流に向かって染み出すこと、それらが電離したのちに上流プラズマと相互作用するこ とで衝撃波構造を変えることを示した。宇宙線加速について電離度の制限が存在することを世界で初めて示した。 また、初期宇宙での宇宙線加速について理論的に調べ、z=20ごろの初代星が超新星残骸を作る際に、宇宙線が1GeVまで加速されることを明らかにした。同じz=20程度の時期に生じる構造形成に伴う衝撃波は、電離度が非常に低い衝撃波となるため宇宙線を加速することができないことも判明した。
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