ゲージ・重力対応は理論的解析が困難である強く相互作用した量子系について、古典重力理論での理論的解析を可能とする強力な手段である。一方でその適用可能性の範囲および限界を精査することも必須であり、現実の実験系などで実現され得る非定常・非平衡系との比較検討は実験・理論両側面からの課題となる。 本研究では、回転電場系という近年、実験的にも注目されている新奇な系について、D3/D7系という一例について新しい相構造を理論的に提案した。また、量子系から実験的にブラックホール像を得る方法論も提案した。ここでの現象が今後、実験的に実現・検証されるならゲージ・重力対応の有用性を実験的にも確立するものとなる。
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