高温超伝導体の超強磁場物性を調べることを目的とした、テラヘルツ領域の電気伝導度測定を行うため、購入したZnTe結晶と既存のチタンサファイアレーザーを用いて、測定系の構築に取り組んだ。しかし、チタンサファイアレーザーの経年劣化により、装置のメンテナンスを継続中である。 これに並行して、数百MHz程度の高周波信号を用いた、非接触電気伝導度測定システムを開発することに成功した。これによって、当初の目的であった高温超伝導体の超強磁場物性を測定できるようになった。典型的な高温超伝導体であるLaSrCuO4の上部臨界磁場測定を行い、パウリ常磁性が超伝導対破壊に寄与する事を示した。
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