機械的剥離を用いて原子層高温超伝導体の作製を実現することとその物理的特性評価を行うことを目的とした。本研究課題において、200 nm以下の結晶を機械的に剥離して電気抵抗測定を行う手法を確立した。また、イオン液体を用いた電気化学エッチングを行い、in-situでヘリウム温度までの低温電気抵抗測定を行うための横型クライオスタットを開発した。これによって液体を基板上に滴下するだけのデバイスを簡便に扱うことができるようになった。薄膜作製と輸送特性評価を行うために、FeSe同様積層構造をもつグラファイトに対してアメリカ合衆国国立強磁場施設における35 Tまで磁気抵抗測定を行い、成果を報告した。
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