近年トポロジカル量子状態に注目が集まっている.本研究では,1.蜂の巣格子上のSU(N)スピンを持つHeisenberg模型における基底状態相図を量子モンテカルロ法で調べた.その結果,蜂の巣格子の場合磁気秩序相はn > 4Nで消失し,非磁性相が現れることを明らかにした.ただしnはSU(N)スピンのヤング図表現,(1,n)に対応する.続いて,2.スピン液体の実現が期待されている蜂の巣格子Kitaevスピン液体関連物質に注目し,数値厳密対角化法を用いて磁気励起や比熱の温度依存性を調べた.拡張Kitaev模型の磁気励起,比熱温度依存性を明らかにし,関連物質の有効磁気模型の提案を行った.
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