CuI-AgI混合系の液体状態から超イオン導電相にかけてのイオン伝導率や構造の測定を行い、分子動力学シミュレーションによる解釈を試みた。AgIとCuIの凝固時のイオン導電率の振る舞いは互いに異なり、アニオンの副格子の違いを反映していると考えられる。液体状態ではCuイオンはAgイオンを置換したような位置に存在しているが、AgとCuのサイズの差によって多少の違いがあることがわかった。その違いは、どちらのカチオンが多いかで異なる副格子を形成する原因になっていると考えられ、液体構造におけるカチオンの分布と、超イオン導電相におけるアニオンの副格子の形成について、関係性を明らかにできたと考えている。
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